エンゲージメントとは何か?エンゲージメントに悩んでいるあなたへ
この数年「従業員満足度」に変わり、「エンゲージメント(engagement)」が重要視されています。
"engagement"という単語の意味は、「約束」「契約」「婚約」「雇用」「従事」など深い繋がりを意味しますが、会社や組織における「エンゲージメント」は何でしょうか?
従業員エンゲージメントとワークエンゲージメント
会社や組織、人事で用いられる「エンゲージメント」には、大きく2つの概念に分けられます。
・従業員エンゲージメント・ワークエンゲージメント
従業員エンゲージメントとは、"従業員"と"会社や組織"との繋がりです。
「信頼関係を基に、従業員が愛着を持って貢献したい」と思う感情とその認知です。
一方、ワークエンゲージメントとは、"仕事そのもの"と"個人"の繋がりです。
仕事に対する前向きな「活力・熱意・没頭」の感情、認知です。
「仕事へのやる気」に溢れる状態ですね。
従業員エンゲージメントが高い状態では「離職防止」に繋がり、ワークエンゲージメントが高い状態になると「生産性の向上」に繋がります。
エンゲージメントが生み出す効果
エンゲージメントが向上し、社員のマインドが「仕事に対する熱意をもって、会社や組織に愛着を持つ」状態になれば、ポジティブな影響をもたらす事は想像できるかと思います。
例えば次のような効果があります。
- ◆従業員と組織、企業の心的つながりの強化
- 信頼関係の向上
- 企業理念への共感
- ◆コミュニケーション活性化による組織の強化
- チームマネジメントの強化
- リーダーの育成
- 心理的安全性の向上
- ◆従業員一人ひとりのパフォーマンス向上
- 強みを活かす適材適所の最適化
- 働きがいの向上
- 成長機会の実感
- などなど...
その結果として組織の目標達成や、離職率の低減、品質・生産性の向上、収益の増収に繋がります。
この記事のまとめ
エンゲージメントには、従業員エンゲージメントとワークエンゲージメントの2つの概念がありますが、どちらもエンゲージメントが高まるということは「個々の感情と行動が変わる」、感情と行動がポジティブな良い方向に変わるということです。
向上する事で様々な効果をもたらし、企業の目標達成へと繋がります。
エンゲージメント向上に取り組むにあたり、先ずは現状を計測し可視化することで、向上施策の立案や効果測定、PDCAサイクルへと繋げることができます。
社内のエンゲージメントを向上するために先ず行うこと
「エンゲージメントが上がると様々な良い効果が得られることは分かった。でもどう取り組めば良いのか」と感じられた方は多いと思います。
エンゲージメントの向上は社員のマインドを変える事に等しいので、一朝一夕でできる様な簡単な事ではありません。それぞれの企業が抱える組織課題に合わせ、改善施策のトライを長い時間をかけて繰り返す必要があります。
そこで先ず初めに行う必要があるのが、現状の可視化です。
現在の状態を計測し、そして正しく可視化することで「どのような傾向か」「まずどこに改善が必要か」を、部門ごとや世代別などに分類し状態を把握することが必要です。可視化をすることで、今抱える問題に沿った効果的な改善施策を検討することができます。
また、定期的に計測・可視化を行うことで、エンゲージメントの推移が分かり「施策の効果」を測る事ができます。改善施策をトライし、効果があるようなら更に施策を強化する、効果がないなら別の手立てを考える事ができます。
エンゲージメントを測る製品は「エンゲージメントサーベイ」と呼ばれています。サーベイ(=調査)を行うアンケートのようなものです。従業員満足度調査やストレスチェックで行うアンケートと似たものです。
先ずエンゲージメントサーベイでエンゲージメントを計測し、今の状態を理解したうえで改善施策のPDCA(Plan→Do→Check→Action)のサイクルを回す、、、根気強く変化を促しましょう。