導入事例 CASE STUDY
2023/2/17 (Fri)
【EdTech】教材をデジタル化し、クラウドで教育にイノベーションを! ~児童生徒に"新たな気づき"を与えるデジタル教材をリリース~
(日本文教出版グループ)
規模 | 約 20 名 |
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業界 | 教育系出版業界 |
本社所在地 | 大阪府 |
2019 年に文部科学省が発表した GIGA スクール構想(※)をきっかけに、教材のデジタル化に対応していくため、「 +まなび 」という教材閲覧プラットフォームを導入し、クラウドを活用した教材『デジタル版美術資料』を提供されています。
サン・エム・システムとともにAWSを利用する新規サービス「+まなび」の開発とその後について、営業部の辻田様、石躍様、事業推進室の中村様、編集部の神保様、髙山様にお話を伺いました。
As-Is ⇒ To-Be
■ デジタル教材の実現方法について知識がなかった
■ 利用者を裏切らないサービスレベルにしなければならない
■ 要点をまとめたわかりやすい説明
■ システムについてのドキュメント共有とサポ-ト
■ 先生方や生徒たちからの良い反応
■ 社内での新しい開発の動きの活発化
開発サービス「+まなび」概要図
Onestop Cloud 導入前の課題
これまで学校教材は、紙の教材(図書教材)が当たり前で、商品化されたデジタル教材を発行する出版社はほとんどありませんでしたが、GIGA
スクール構想の急激な進展により、図書教材に代わるデジタル教材の開発が急がれる反面、我々はデジタル教材の販売や供給といった取り扱いについての知識がなく、分からないことだらけでした。
そんな中、GIGA スクール構想により、タブレットやPCを用いた学習がにわかに脚光を浴び、「タブレットを配ったので紙の教材の採用を控える」といった学校や自治体も出てきました。
このことを、急ぎ対応しなければならない問題として重く受け止め、主力商品である『美術資料』のデジタル版を、中途半端なものではなく、内容の充実した質の高いデジタル教材として開発し、同業他社に遅れることなく市場に投入するという決意に至りました。
端末へのインストールが不要で閲覧できるということを特長の一つにするため、クラウド活用を前提として、AWSをはじめとしたクラウドサービスに注目しました。
ただ、どのようにクラウドを活用して教材のデジタル化を実現していけばよいか想像がつかないところが多くありました。
サン・エム・システムを選んだ決め手
複数回打合せをした際に、当社の潜在的な課題や今後の展開を考慮した積極的な提案があったことです。
我々が伝えていない部分まで提案してくださる会社はなかなか見つからないので、その姿勢に感銘を受けました。
また、最初に我々が提示した要件には具体化できていなかった部分があり、今思い返すと見えにくい問題点などが隠れていたように思います。
しかしながら、見えにくい問題点を明確に言語化していただき、我々の要望を分かりやすくまとめてくださったことが印象に残っています。
これらのさまざまな問題点を早い段階から指摘をいただくこと、当社の情報などを統合して、より精細なシステム図案や計画書としてご提出いただいたことも理由の一つです。
したがって、当初見えていなかった問題点までも考慮し、未来志向で積極的に我々と付き合ってもらえると感じたところから、サン・エム・システムさんに依頼させていただきました。
Onestop Cloud 導入後
学校現場では、これまで先生が大型スクリーンに美術作品を映して授業をしていたのですが、生徒たちがタブレットを利用することで、違う視点で1人1人が美術作品に触れられるようになったことで、
生徒たちの心を動かし、いろいろなことを考えるきっかけとなっています
。
先生方や生徒たちからの良い反応も耳に届いており、サン・エム・システムさんとはいい仕事ができたなと思っております。
また、社内でいうと編集部でも変化がありました。
今回は美術チームが起案した案件でしたが、それを見ていた他のチームから「デジタル教材をつくってみたい」という動きも出てきています。
コンテンツのみならずライセンス管理業務も初めての事だったため、最初は業務処理の追加に手間取りましたが、サン・エム・システムさんのサポートもあり、現在は、各業務のマニュアル化やトラブル対応のノウハウ蓄積も進み、順調に運用できていると思います。
また、各学校のサービス利用状況を定期的に社内に発信することによって、社員へのデジタル教材の意識付けにも着手しております。
サン・エム・システムについて
1つ目は、業界に対して深く理解しようとしてくれたことです。
プロジェクト開始当時、学校現場のことをサン・エム・システムさんはあまりご存じなかったと思いますが、サン・エム・システムさんのほうから、「学校現場をぜひ一緒に回らせてほしい、授業を見せてほしい」と言われ、これは本気だなと伝わりました。
具体的な題材の提案もしていただき、サン・エム・システムさんが自主的に我々の要望を汲んでくれるのが素晴らしいと思いました。
2つ目は、我々に寄り添っていただけたことです。
ネット環境を用いたサービスのリリースというものは、当社では初めての試みでした。
慣れないことへ踏み出していく中で、サン・エム・システムさんは可能な限り考え方を当社側へ寄せてくださっていると感じました。
例えば、学校の統廃合等、我々が資料を用意していないのにサン・エム・システムさんが調査及び具体的にパターン毎に事例を作成し、ご提示いただいたことに感銘を受けました。
3つ目は、知識が不足している当社に対して、丁寧に易しく説明いただけたことです。
サン・エム・システムさんの方々が、当社の実務にあたる者と直にやり取りして、AWS の設定や操作時に気をつけるべきことを教えてくれました。
また、画面上のインターフェースや通信上の問題点など目に見えるものばかりではなく、その根拠や理由などを明瞭に教えていただいた点も、納得感がありました。
さらに、デジタル教材自体の販売や運用方法が分からない中で、ふと生じた問題点に対して前向きにシステムの改善対応をしていただいた点も、とてもありがたかったです。
以上のように、常に想像以上の提案をいただけたことです。
我々が提示した計画やテスト段階では、発生する問題点が見えにくく、良かれと思った機能がシステム上では不都合な状態になることがありました。
こういったときに、システムの専門家としての洗練されたご提案、知見をいただき、我々のシステムへの理解度が日を追うごとに上がっていったように思います。
当社にはデジタル教材の開発を続けていくための知見がまだまだ乏しいため、今後もサン・エム・システムさんを頼らせていただければと思っております。
また、デジタル教材だけでなく、データ利活用や基幹システムの見直しなども動き出しているため、引き続きお付き合いをよろしくお願いいたします。
今後の展望
今回のデジタル版美術資料の影響を受けて、第二弾の小テスト作成機能も併行して開発を行っており、今後も追加機能開発をしていく予定ですので、その際にはぜひご協力をお願いしたいと思っております。
紙の教材では見えなかった「何名が活用しているのか」や「販売注力すべき地域」など、データをうまく活用していき、当社のサービスの販売拡大とともに、学校現場の満足度向上を目指していきたいです。