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IoT(Internet of toilet)のはなし③
「トイレの個室空き状況確認システム」の仕組みには、Beaconの仕組みが使われていて、
「導入コスト」「運用コスト」においても最適ということはわかりました。
このシステムがもたらす価値としてユーザーの利便性向上以外に、運営側にとっても
トイレの利用状況データを取得することで生まれる価値があります。
例えば、すべての個室トイレの利用状況がデータとして残っているので、
改装時などにデータを分析して、最適化された改修プランを導くことが可能になります。
分かりやすい例で言うと、洋式2:和式2割合の A駅の個室トイレのピーク時(AM8時~10時)の
利用データを下図と仮定します。
データをよく見てみると、全ての個室が開いている状態(黄色の時間帯)においては、
洋式から順に利用されていき、反対に和式が利用されるタイミングは、洋式が
両方とも利用中であることがわかります。
つまり、和式便器は負の遺産であり、積極的に利用されるシーンはないという事が読み取れます
こういったデータをもとに、改装時や運用の無駄をなくす事が可能となります。
また、長時間使用中となっている個室に対してアラートを発砲させることもできるので、
事故の早期発見や防犯など、セーフティの側面でも活用することが可能です。
ここまでは、とある駅のとあるトイレのデータ解析の話しですが、これが全国のトイレの
全ての個室利用状況データとなると、データ活用手段大きく変わってきます。
また、こういったデータは、地下鉄のトイレとは全く関係ない第三者機関のビジネスにおいて
データとデータを掛け合わせる事で、非常に価値のあるデータとなる可能性を秘めています。
このように、これまで可視化できなかった地下鉄のトイレの個室利用情報をデジタル情報として
「収集」「蓄積」「加工」「活用」することで新たな発見が生まれるといった話しになります。
個人的には、この記事に全面的に反する考えになりますが、駅のトイレはキャリア電波を
シャットアウトして、長居出来る環境を是正し回転を上げるべきだと考えたりもしています。
もりパン