⌚ 2020/8/10 (Mon) 🔄 2024/3/20 (Wed)
メンタルヘルスとIT技術
心の健康(メンタルヘルス)について考えてみます。
2015年12月より、個人のメンタルヘルス不調の防止と、それを取り巻く
職場環境の改善への施策として「ストレスチェック制度」が導入されています。
労働安全衛生法の一部改定により、従業員数50人以上の事務所では年1回の
実施が義務付けられています。
この制度の導入により、個人や組織による「メンタルヘルス不調」への
1つの気付きとなることを期待されていますが、一方で、ある企業による
医師約4,000名を対象としたアンケートによれば、6割以上が「全く効果がない」
「どちらかと言えば効果はない」という考えを持っていることが明らかとなったそうです。
弊社においてもメンタルヘルスに対し重要な課題であると認識しており、
タスクフォースとしてチームを編成し、改善への取組みを進めておりますが、
効果として見える点、引き続き対策が必要な点、まだまだというのが現状です。
怪我や疾病などの一般的な健康と異なり、「心」という目に見えない部分に
ついての健康をどう維持するか、また異常の兆候をどう早期発見し対処に
結びつけるか、日々の生活のなかでメンタルヘルスチェック/ケアを
取り入れられる、様々なIT系のサービスやツールが出ています。
質問への回答内容や音声解析、心拍、行動記録などから、自身の現在の
メンタル状態とストレスへの影響度を知ることが出来るもの、また個人ではなく
社員のこれらの情報を管理し、組織として社員の状態推移を把握することが
出来るもの等、多岐に渡ります。
ただ重要なのは、これらのツールを使うことではなく、使って改善することです。
IT技術の発展により、目に見えない「心」の不調の兆候を捉える・客観的に
整理するといった機械的な点は、比較的容易に出来るようになりました。
しかし、その情報をもとにどう改善するか、どう向き合うかは、本人および
フォロアーの、やはり目に見えない「心」に依存する部分が大きいと感じます。
ま と め
日々発展するIT技術を補助ツールとして積極的に取り入れつつ、ただ本質の
部分だけはみんなの気持ちで、そんな共存関係でより良い方向へ進めたら、
そう思います。